はじめの詩

もしもふたりが会えるなら
もしもあなたとわかるなら
月の小道を
果てまで歩き
まるく小さな言葉をひとつ
檸檬の味でくださいな

もしもふたりが出会えても
もしもあなたとわかっても
月の小道は
霞んで遠い
青く小さな言葉をのこし
檸檬の味で消えましょう

行く道は　来る道
また交差して
またいつか
檸檬の下で
会いましょう
ただようようになりましょう

もしもふたりが会えるなら
もしもあなたとわかるなら

　　　　もしもふたりが出会えても
　　　　もしもあなたとわかっても
　　　　小さく小さく合図を交わし
　　　　またそれぞれの道ですね